3-2. 相関係数

SASで相関係数を求めるには、CORRプロシジャを用います。

PROC CORR

Pearsonの積率相関係数、Spearmanの順位相関係数、Kendallのτ-b、Cronbachのα係数などを求めます。また、1変量の要約統計量も表示します。

proc corr data=データセット [オプション] ;
  [ var 変数リスト; ]
run;

詳細

VARステートメントで指定した変数の全ての組み合わせについて相関係数が出力されます。VARステートメントは省略することもできて、その場合はデータセットに含まれるすべての数値変数が分析に用いられます。

PROC CORRステートメントで使用するオプションには主に次のようなものがあります。

オプション
alpha Cronbachのα係数を求めます。
nosimple 1変量の要約統計量をプリントしません。
spearman Spearmanの順位相関係数を求めます。
kendall Kendallのτ-bを求めます。
pearson Pearsonの積率相関係数を求めます。これがデフォルトなので他の相関係数と同時にPearsonの積率相関係数を求めたい場合に指定します。
etc...

Sample 2-2で作成したデータセットds22を用いて相関係数を算出してみます。次のプログラムを入力して実行してください(コメント部分は入力しなくても構いません)。Sample 3-2はsample3-2.sasとして保存しておきます。

【Sample 3-2】

/* Sample 3-2 */

title1 'Sample 3-2 相関係数の算出';

title2 'Pearsonの積率相関係数とCronbachのα';
proc corr data=ds22 alpha;
  var height weight1 weight2 father;
run;

title2 'Spearmanの順位相関係数';
proc corr data=ds22 spearman nosimple;
  var height weight1 weight2 father;
run;

結果はこのように出力されます。

最初のページに、ひとつ目のCORRプロシジャの結果が示されています。まず分析に用いた変数とそれらの変数の要約統計量、次にPROC CORRステートメントのオプションにalphaを指定したので、Cronbachのαに関する結果が表示されています。続いてPearsonの積率相関係数が表示されています。

次のページにはふたつ目のCORRプロシジャの結果が示されており、Spearmanの順位相関係数が表示されています。PROC CORRステートメントにnosimpleオプションを指定したため要約統計量は表示されていません。